コラム

企業が把握しておきたいパワハラを受けやすい人の特徴と未然に防ぐ方法とは?

■企業にとって大きな問題であるパワハラ

会社にとって労務管理の仕事は、大変重要になってきます。
環境の悪い職場で、誰もが長く勤めたいと思わないですし、離職者も増えることになってしまうのです。
パワハラも大きな問題で、受けやすい人と受けにくい人がいます。
社内で皆が気持ち良く働けるように、未然にパワハラを防ぐために心がけたいことなどを覚えておきましょう。

■パワハラの被害者になりやすい人となりにくい人の違いとは?

人は、この人にはなんでも言いやすいと雰囲気を見て感じる部分があり、ちょっとやっかいな人だと感じる人にはあまり言いません。
会社でも同じで、なんでも受け入れてくれそうで従順な人は、なんでもズバズバとハッキリものを言う人に比べてパワハラの被害を受けやすいです。
ここからは特にパワハラの被害を受けやすい方の特徴を挙げていきます。

・真面目で上司には逆らわないタイプ

一見人間関係を円滑に行おうという姿勢が見られるので、可愛がられるタイプだとも言えます。
しかし逆を言うと、何をしても皆と上手に関係を保つために自分が我慢するタイプなので、この人だったら多少パワハラしてもいいだろうと見られてしまうのです。
真面目なので本人も上司だからどんなに辛く当たられても我慢しようとしてしまいます。

・自分に自信がなさそうなタイプ

学校でも大人しくて友達もいない、いつも下をうつむいているようなタイプの人もターゲットになりやすくなります。
行動もおどおどしていて、言いやすそうな雰囲気を常に持っています。
「こいつだったら何も言わないだろう……」とさらにパワハラがエスカレートするケースもありますので気を付けましょう。

・コミュニケーション能力が低いタイプ

あまり会社の中の飲み会や集まりにも参加しない、親しくしている人がほとんどいないタイプも危険です。
皆と仲良しで人に好かれている人をターゲットにしてしまったら、パワハラしている人のほうが立場が悪くなります。
しかしこういった誰かと仲良くするタイプではない人の場合、仲間がいないのでパワハラのターゲットになりやすいのです。

・仕事ができない覚えられないタイプ

何回言っても同じミスを繰り返してしまったり、仕事の覚えが毎回悪かったりしてしまうと、パワハラの対象になってしまいます。
そして怒鳴られ怖い思いをしてしまい、さらにミスを連発するという悪循環にも陥りやすいでしょう。
加害者からも「こいつは自分よりも能力が低い。」と思われてしまうので、毎回ターゲットになってしまいます。
特に新人が何人かで入ったときに、ほかの人よりも覚えが悪く目立つと目をつけられやすいでしょう。

・建前が言えない人

本音を隠して建前しか言わないのは、今どき流行らないように思えるかもしれません。
ですが、やはり職場は古い風習がまかり通っているので、上司や先輩などに平気でダメ出しすることや思ったことをズバズバ言ってしまうと煙たがられます。
部下や後輩に対しても同様で、仕事のミスをはじめ、生活態度や身だしなみなどに対してズケズケと言っていると、部下や後輩どころか、同僚や周囲の上司からも「言い過ぎ」「嫌な性格」などと反感を買うようになります。
職場で反感を買うと、ちょっとしたミスなどを皮切りに、誰にもフォローしてもらえない、ミスをとことん責められるようになり、周囲に総すかんを食らって職場で孤立するおそれがあるので注意が必要です。
ヨイショしてばかり、ゴマをすってばかりでもいけませんが、誰にも構わず、空気も読まずにズケズケものを言い過ぎると、後から自分に跳ね返ってくるので気を付けましょう。

・マイペースすぎて和を乱す

マイペースという言葉は響きも悪くなく、学生時代などであれば、自分のペースを守ってきっちり頑張る人などと良いイメージを持たれたかもしれません。
ですが、職場は業績の達成など一定の目的を一定の期間で達成するために切磋琢磨しながら協調、協同していく場です。
そのため、遅刻ばかりしている、スケジュールを忘れる、会議に遅れてくる、書類の提出期限を守らない、昼休みが終わってもなかなか戻ってこない、タバコ休憩を頻繁に取る、コンビニに行ってばかりいるなど、学生気分が抜けない場合や自分の家で過ごすような態度を取っていると、総すかん状態になり、パワハラのターゲットになりかねません。
マイペースゆえにパワハラを受けても気にしないという方もいますが、職場の誰からも相手にされなくなるのは辛いものです。

・自分が超エリートだと思っている

学歴が高い、何をやってもこなせる、営業成績がトップクラスなどの有能さを鼻にかけていると、疎まれてパワハラのターゲットにされるケースがあります。
基本的に優秀な人間は職場では憧れの的になることや上司に優遇されるものですが、上司や部下を見下すような態度を取ることや自分の成績ばかりで他人をサポートしようとしないなど自分本位なところがあると、同僚や先輩、後輩や上司からも次第に不満を持たれ、嫌な仕事を押し付けられるなどパワハラの対象にされることがあります。

・要領が悪い

依頼されていた取引先とのアポイントをダブルブッキングする、誤発注する、ミスを取り繕うとして余計にクライアントや取引先を怒らせる、頼んでおいた仕事を忘れているなど、どこか抜けている場合や要領が悪い人もパワハラの対象になりやすいです。
職場は有能すぎて目立っている場合や自己主張が過ぎるなど出る杭も打たれやすいですが、のろまで要領が悪い、何をやってもうまくいかないなど、職場を乱す人や周囲をイライラさせるタイプもパワハラの対象になりやすいです。
足手まといになってフォローしなければならないなど、周囲に余計な仕事を増やしている人は注意をしましょう。

・プライベートが幸せな人

いわゆるリア充な人も、パワハラの対象になりやすいです。
結婚した、子どもができた、高級ブランドに詳しい、おいしいお店を知っているなど、プライベートが充実している場合やセレブな生活を送っていることをひけらかしてていると、いつの間にか敬遠されてしまいます。
自分の話を楽しそうに、興味を持って聞いてくれていたはずが、実は陰で嫌味な人、自慢ばかりの人と不満の対象となっていることがあるので注意しましょう。

■対象になりにくい人の特徴を知って防御策をとろう

パワハラを受けやすい人の特徴を挙げましたが、その逆でパワハラの被害を受けにくい人の特徴もあります。
パワハラを受けにくい人の特徴を知って対策を講じていきましょう。

・仕事の能力を高める

仕事ができない、要領が悪いなどでパワハラの対象になっている人は、仕事の能力を高めることに力を入れましょう。
正確で確実な仕事で、周囲の力になれるような働きをすることがポイントです。
職場を乱したり、足手まといになったり、周囲をイライラさせる人はパワハラの対象になりやすいですが、逆にサポート力があり、周囲を楽にしてくれる人は評価が上がります。

・職場で味方を増やす

優秀な人でも、物事を本音で語ってしまう人でも、仕事ができない人もリア充な人も、パワハラのターゲットになる共通点は、周囲から嫌がられる点や疎まれる点にあります。
逆に言えば、みんなの反感を買わず、味方を増やせば、パワハラのターゲットにはなりません。
上司とうまくやる術を身につける、先輩や同僚と仲良くやる方法を見出す、後輩から慕われるようになるなど、処世術を身につけましょう。
忙しい人の仕事を進んで仕事を引き受ける、残業を手伝う、休日出勤を代わってあげる、後輩に食事をおごる、疲れている先輩や同僚にコーヒーを買ってくるなどの心遣いをしてみください。

・自信を持って振る舞う

自信がない人はパワハラのターゲットになりがちです。
何をしても大丈夫と思われることや職場では自信のなさが周囲のイライラの原因になるからです。
採用されたことに自信を持ち、何か1つでも目標をクリアするなどして、自信を持って働けるようにしましょう。

・断る勇気を持つ

従順すぎると、嫌な仕事でも何でも押し付けられるようになります。
無理強いをされていると感じた時には、断る勇気を持ちましょう。
何時間も必要な仕事を業後に「今日中にやれ」と言われても、「働き方改革に反します。労務や法務に報告します。」など、権威を掲げて断るテクニックなどを身につけましょう。

■企業が実施したいパワハラを未然に防ぐ対策を紹介

会社にはさまざまなタイプの人が働いていますので、どうしても知らないうちにパワハラが起きてしまいがちです。
大きいトラブルになる前に、会社全体で被害者を出さないように労務などを担う人事課などで対策を講じるようにしておきましょう。

・年代が高い方は注意

20代の方に比べて40代、50代方は「昔自分達が若い頃はこれが当たり前だった」と思っているケースが非常に多いかもしれません。
自分達がしてきたことを基準に考えているので、今の時代ではパワハラにあたることもそうだと自覚しない場合もあります。
昔と今の時代の常識は変化していること、自分と相手の常識は違うことを強く認識させるのも大切です。
特に管理職になる方たちは、自分たちが経験してきた物差しがあります。
研修などを通して、改めて今の時代はどのようなことがパワハラになってしまうのか再認識させましょう。

・会社の中でミスが起きたときやその後周りがどのような動きをしているのか注意深く見る

ミスというのは自分だけでなくさまざまな方に迷惑をかけてしまいますので、皆ピリピリしてしまいます。
このとき、ミスをしてしまった当人とその周りがどのような動きをするかで会社の雰囲気なども変わってきます。
もしミスしたことで一方的に怒鳴って話を聞かない上司がいたら、これは立派なパワハラになってしまうのです。
もちろんミスをして良いものはないのですが、その後まずは反省をさせ指導をしてからの対応が重要です。
相手の話にも耳を傾けて、さらに指導を行った後はフォローをして助けるという行動が大切になってきます。

・なんでも話しやすい環境にしていく

意見がなかなか言いいにくくて、我慢ばかり日ごろからしている場合は多少の言葉でもプレッシャーを与えてしまいます。
逆に上下関係や部署など関係なく社員通し話しやすい環境がありお互いの理解があれば、言葉のトラブルも減ります。
それは何かあったときに言える環境があり、我慢をしていないからというのもありますし、話しやすいというのはコミュニケーションも日ごろから取りやすいので、相手がどんな人かわかり、誤解が生れなくなるためです。
環境一つで、皆の雰囲気も会社の売り上げも大きく変わってきます。

・パワハラを受けにくい自分にする方法も伝える

特に新人が上司から目をつけられてターゲットになるというのは多い話です。
仕事もほとんどわからないまま入社していますので、できないことにイライラしてしまい、上司もターゲットにしてしまいます。
このとき、何人か新人がいると、被害者になる人とならない人がいます。
被害者になりやすい人は、ミスをしやすく上司の言いなりになってしまう人です。
嫌な思いをしないためにも、断る技術を身につけることも大切です。
困ったときにはどのような行動を取れば良いのか、頑張ってもパワハラが酷く耐えられないときにはどうしたら良いのかを研修などで伝えましょう。
いざというときの相談窓口はどこなのか、味方がいるということも教えておく必要があります。

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