コラム

遺産相続トラブルで弁護士のセカンドオピニオンを受ける際のポイント

資産相続でトラブルが起こった際、弁護士に相談する場合もあるかと思います。
その際にもセカンドオピニオンを受けることが有効なのをご存知ですか。
今回は遺産相続トラブルにおけるセカンドオピニオンを受ける際の注意点やポイントをご紹介していきます。

■他人事ではない遺産をめぐるトラブル

日ごろは仲が良い兄弟姉妹や親族であっても、いざ、相続が発生して遺産を目の前にすると、誰がいくらもらう、不公平だ、等様々な理由で揉め事に発展することが少なくありません。
遺産が多い場合だけでなく、むしろ、遺産が少ない場合のほうが揉めることがあります。
たとえば、目ぼしい財産が自宅1つしかない場合、どうすれば良いのでしょうか。
自宅を分割して住むわけにもいきません。
故人の生前から同居していた家族はそのまま住み続けたいから、自分が相続したいと思います。
一方、独立して別居している相続人からすれば、独り占めは許さない、自宅を売却して換金して分けてくれと主張することがあります。
このように遺産の多寡にかかわらず、トラブルは起こるのです。

■遺産相続トラブルは1人の弁護士だけに頼りすぎない

揉め事の収拾がつかなくなったとき、頼れるのが法律の専門家である弁護士に相談することになるでしょう。
知り合いの紹介やネット検索で遺産相続に強い地域の弁護士を探すのが一般的な流れです。
多くの弁護士がホームページを開設していますので、いくつか比較して、良さそうな弁護士に問い合わせをするのではないでしょうか。
そして、法律問題について詳しくないため、その弁護士のアドバイスや解決策の提案をそのまま受け入れてしまうケースが少なくありません。
もっとも、遺産相続トラブルを解決する方法は1つとは限らず、相談した弁護士によっても提案内容が異なる場合も多いです。
得意分野があるほか、経験の長さやこれまで遺産相続トラブルの案件をどのくらい取り扱ってきているかで、対応力も異なるからです。
そのため、1人だけに相談するのではなく、別の弁護士からもセカンドオピニオンを聞いて、どの方法がトラブル解決にベストな選択肢になるか、相続人全員が納得できる方法なのかを検討する必要があります。

■弁護士のセカンドオピニオンを受ける際のポイント

原因不明の難病の診断を受けた場合やガン治療の方針についてアドバイスを受けるセカンドオピニオンを利用する場合、最初に診断を受けた医師より、より専門的な医師を探すのが基本となります。
専門医や治療実勢が乏しい人にいくら意見を聞いても、望ましい治療やより効果が望める治療法の選択肢を得ることはできないからです。
弁護士も同様で、弁護士なら誰でも良いからセカンドオピニオンを聞けば良いわけではありません。
1人目の弁護士より、さらに遺産分割に強い人を探す、経験がより長い人を探す、逆にフットワークが軽い中堅の弁護士を探してみるなど、より納得のいくアドバイスができる弁護士を探すことが大切です。
また、相性の良さや相談のしやすさも重要になってきます。
弁護士を依頼するには、相談者との信頼関係の構築が不可欠です。
話しにくい、なんとなく信頼できない、なんだか頼りない、専門用語ばかり並び立てて何を言っているかわからないなど、人間性や対応力も含めてチェックするのがポイントです。

■弁護士のセカンドオピニオンを受ける際の注意点

遺産相続トラブルでは、相続人それぞれが弁護士に相談するケースも少なくありません。
3人の相続人がそれぞれ相談すれば、3人の弁護士が集まることになりますが、3人から違う意見を得ても、それはセカンドオピニオンではないので注意が必要です。
弁護士は依頼人の利益を叶えるというのが、最大の目的です。
つまり、3人の弁護士はそれぞれの相続人の利益のために主張するので、セカンドオピニオンにはなりません。
正式にセカンドオピニオンを受けたいなら、各人がさらに複数の弁護士に意見を聞き、最適な選択肢を模索することが必要となります。

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