■ 近年話題を集めるスポーツやアスリートを巡るトラブル
スポーツの世界はフェアプレイで公正で公平、爽やかというイメージがあります。
一方で、日本においては体育会系といった言葉もあるように、監督と生徒や選手、先輩、後輩といった縦の関係が厳しく、しごきといわれるようなトレーニングが行われてきたのも事実です。
ともあれ、そうした古き悪しき慣習が見直され、アスリートファースト、個性重視で新しいスタイルの公正で適正な指導へと時代は移り変わってきました。
時代の流れや価値観の変化に伴い、学校の部活動やアスリートのトレーニング体制などが変化してきたと思われていました。
ですが、最近になって変わっていなかったスポーツ界の現実や闇が明るみに出ているのも残念ながら事実です。
かつてであれば、監督や先輩には逆らえない、競技団体など所属している団体に反発すれば、競技ができなくなる、選手生命が失われると我慢してきた選手が多いことでしょう。
ですが、時代が変わり、情報化が進んだ現代においては、誰もが気軽にネットなどを通じて情報を発信することや声をあげられる時代です。
時代の変化に応じて、選手の育った環境や考え方にも変化が生まれ、監督や先輩の思わしくないところを告発したり、訴えたり、所属団体の闇の部分を暴露したり、批判をするケースが増えてきました。
某大学のアメリカンフットボール部で試合において、相手チームがケガを負った際に監督やコーチのルール違反行為の示唆があったかを巡るトラブルやボクシング団体における不正審判、暴力団関係者との交際、助成金の不適切流用問題、テコンドー団体と選手の対立、レスリングやフィギュアスケートにおけるコーチのパワハラ問題などは記憶に新しいところです。
相手チームの選手にケガをさせたという民事や刑事の問題から、団体と選手を巡る法律問題や選手と監督やコーチなどを巡る法律問題が生じたとき、やはり、頼れるのは法律の専門家である弁護士です。
■ スポーツ法務に強い法律事務所
こうしたスポーツ団体や選手、アスリートを巡るトラブルの解決をはじめ、トラブルが起こらないように契約関係や組織の規則などを整備する、法令や団体の規則などを守るようアドバイスなどをするのが得意な法律事務所があります。
スポーツ法務といわれる分野です。
スポーツが得意な弁護士というのではなく、たとえば、国内外のスポーツ仲裁機関でケースマネージャーとして数多くのスポーツ仲裁事案を解決してきた経験などを持つ、その道に精通した専門家が対応してくれます。
■ スポーツ団体などにおける問題の解決
スポーツ団体では組織としてのコンプライアンスをはじめ、大会主催者やスポンサーなどとの外部団体との契約に関する問題や、選手やスタッフとの契約内容について法令を守りながら、適切に対応しなくてはなりません。
また、スポーツの世界では、国内の法令や団体として定めた会則や規則だけでなく、国内統括団体や国際組織の規則も守る必要があります。
特にオリンピックやパラリンピックなどをはじめとする、国際的な大会に出場する場合には主催団体が定める共通のルールや基準を満たさなくてはなりません。
スポーツ法務に強い法律事務所に相談することや顧問契約を結ぶことで、次のような悩みやトラブルの解決のサポートが受けられます。
スポーツ団体のガバナンス・コンプライアンス体制を整える必要があるが、どのようにすればよいかわからないときに、さまざまな法令も踏まえて適正な指針を示し、ドラフトなどを提案してくれます。
代表選手の選考や懲戒処分、選手契約の更新や終了を巡って選手とトラブルが生じる場合や不透明な対応だと批判を受けているケース、ドーピング違反やスポーツ事故が起こってトラブルが発生した際の解決も可能です。
放映権契約やスポンサー契約、大会主催契約などの契約が適正に行われるよう、事前に契約書類のチェックをしてもらうことや契約書類の作成や契約時の同席なども依頼できます。
関係者の権利関係や法令・規則に従って適切に契約できるのがメリットです。
東京オリンピック、パラリンピックに向けてのドーピング問題や放映権契約、スポンサー契約の増大が予想される中、信頼ある弁護士を見つけて信頼関係を築いておけば安心です。
■ スポーツ選手のサポート
スポーツ選手個人やスポーツチームなどが顧問契約を結ぶことや必要に応じて気軽に相談できる弁護士がいれば、複雑な契約関係などを任せることができ、より集中して競技に取り組むことができます。
所属する団体や選手会との交渉の代理や活躍の程度に応じた契約交渉や年俸交渉、スポンサーとの契約書の作成や同席など、選手にはわかりにくい場面を選手に代わって対応が可能です。
また、肖像権など知的財産権を巡るトラブルから、詐欺被害や男女問題、交通事故など身近なトラブルの予防のアドバイスや万が一、トラブルが起きたときの即応が期待できます。