コラム

漢字1つの違いではない業務領域が異なる弁護士と弁理士

2020/01/26

■2つの資格の違いを理解して適切な使い分けやサポートを

知名度が高い弁護士に比べて、弁理士の存在を知らないという方もいらっしゃるかもしれません。
2つの資格はいずれも国家資格であり、高い専門性を有する職業です。
漢字では1字しか異ならないため、似たような資格と思われることや混同されることも少なくありません。
両者は対応領域やできる業務が異なるため、それぞれの違いを理解し、適切な相談や依頼を適切な専門家に行うことが大切です。

 

■法律のスペシャリスト

弁護士は法律問題の専門家として、紛争や事件の解決や予防、アドバイスをはじめ、依頼者の代理人として訴訟を提起して法廷活動を行うのが主な業務です。
一般個人間のトラブルの解決や離婚や相続といった家族間の問題の解決にはじまり、企業法務やビジネス取引を得意とする人や行政訴訟を得意とする人、刑事事件に力を入れている人などもいます。
扱う法律は民法や商法、刑法や憲法といった六法をはじめ、知的財産法など幅広く対応できる専門性を備えています。
もっとも、すべてを網羅するのは難しいため、自分の興味がある分野や携わりたい業務に関連する法令の専門性を深めて、得意分野を構築する法律事務所が少なくありません。
その一つとして、知的財産権の保護や侵害に対する排除、権利侵害をしないための企業への取り組みのサポートなどを行っている人もいます。
なお、弁護士の資格があると経済産業大臣または大臣から指定を受けた機関が実施する実務修習を修了するだけで、弁理士の資格も得られます。
それだけ高度な専門性を持つ、法律の専門家であるのです。

 

■知的財産権のスペシャリスト

弁理士は知的財産の創出や知的財産権の取得や保護、活用などを支援する専門家です。
依頼を得て特許権や実用新案権、意匠権や商標権をはじめ、国際出願や国際登録出願に至るまで世界を股にかけて特許庁における手続きなどを行う専門家です。
権利に関する異議申し立てをはじめ、裁定に関する経済産業大臣に対する手続きの代理、手続きに関わる事柄の鑑定なども行う権限とノウハウを持っています。
この点、知的財産権に関して争いや侵害などが生じても、弁護士のように訴訟を提起して裁判活動を行う権限はありません。
ただし、2002年に弁理士法が改正され、一部の民事訴訟において、弁護士と共同することで代理人として訴訟活動を行うことが認められるようになりました。

 

■弁理士の主な業務

新しい発明や考案をしたときに、特許権・実用新案権の取得を依頼できます。
取得を怠ると、商品などの模倣をされて損害を被るのはもちろんのこと、同一の技術内容について先に権利を取得されてしまい、発明や考案を実施できなくなるリスクもあります。
特許権や実用新案権を取得するうえでの調査もしてもらえますので、新たな発明か明らかでないときも、まずは相談するのがおすすめです。
すでに登録された権利ではないかを調査することから、特許庁への出願手続きの代理まで対応してくれます。
新しくデザインを創作したときには、意匠権の取得を依頼しましょう。
また、自社の商品やサービスを他人のものと区別するための商標を守るためには、商標権の取得を依頼するのがベストです。
また、外国の法律や国際条約にも精通しています。
海外進出や海外展開をはじめ、中国などの模倣大国から真似されて損害などを被らない前に、外国で発明や商標などの権利を取得できるようサポートもしてもらえます。

 

■付随業務やそのほかのできる業務

特許権、実用新案権、意匠権、商標権の効力の範囲がどこまで及ぶかの鑑定を行うノウハウを持つほか、特許庁に対して判定と呼ばれる見解を求めるために依頼者の代理人として判定請求を行うことも可能です。
また、実用新案権の権利行使前に提示が求められる、実用新案技術評価書の作成を特許庁に請求してくれます。
権利の取得のために出願をした後の対応まで、丁寧にカバーしてくれる専門家です。
出願後に特許庁から現状では登録ができない理由を示した拒絶理由通知が届いた場合には、その通知内容を検討してくれ、補正書や意見書を提出するなどして、権利の取得に向けて再稼働してくれます。
必要があれば、特許庁の審査官と面談による話し合いもしてくれます。
法律に定められた難しい要件や技術的内容の話が飛び交う場ですから、素人の依頼者ではなく、専門家に任せられるのは安心です。
こうした尽力をしても、拒絶理由が解消しないとして出願が拒絶された場合、依頼者が処分を不服とするときには審判の請求もしてくれます。
審判請求は取得した特許権の一部に軽度の不備があって訂正を希望するとき、他人の特許権が要件を欠くとして特許を無効にしたいときや他人の商標権の商標登録を取り消す必要があるときにも対応可能です。
相談を受けたうえで、状況を適切に判断し、目的に応じた審判の請求を行ってくれる場合や第三者からその企業が有する権利に対して審判請求をされた際の対応もしてくれます。

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