コラム

テレワーク中の残業代の計算方法やトラブルを回避するコツ!

■在宅勤務の賃金トラブル

テレワークの導入を積極的に行う企業が増えています。
自宅に居ながらにして業務を進められるといったメリットがある一方で労働時間のトラブルも増えています。
本記事では、長時間労働の解決方法と残業代の計算方法のほか、管理方法について解説していきますので参考にしてみてください。

■労働時間に見合った賃金が支払われない

コロナウイルスの感染拡大によりテレワークを積極的に導入する企業も少なくありません。
テレワークは、通常の勤務と同様に同労時間が決められており、企業側は正しく管理することが求められます。
会社内で業務を行った場合、決められた労働時間内に勤務が終了していても自宅で仕事をすることで大幅に決まった労働時間を超えて仕事をこなしてしまっていたというケースも多く見られます。
このような場合、従業員には、労働基準法に沿って必要な残業代を支払う義務があるのです。
万が一、必要な賃金を支払わないと労働基準法違反とみなされて罰則が科されることもあるため注意が必要です。
企業側も従業員も互いに気持ち良くテレワークを実施できるよう正しく管理することが大切と言えます。

■トラブルにならないようにしっかりと管理することが必須

テレワークを行う際には、労働時間や残業時間を正しく把握できるように勤怠管理システムなどを使用してきちんと管理するようにしましょう。
パソコン上で勤務状況や時間を管理し互いに把握していれば思わぬトラブルが発生してしまうリスクを軽減することができます。
現在、従業員の労働時間を正しく管理するために勤怠システムを積極的に導入する企業が増えてきました。
勤怠システムに始業時間などの労働時間を入力することで従業員のみならず、上司もお互いに勤務状況を把握することができます。
スムーズに労働時間の管理をお互いに行えるように始業時間と終業時間を上司にきちんと報告するなど対策を行っておくと良いでしょう。
もちろん、所定勤務時間を過ぎると決まった残業代が支払われますが、テレワークは通常の勤務方法よりも従業員の業務内容や労働時間を把握しにくいといったデメリットがあるため、長時間にわたり労働してしまうことがないように対策することが大切です。
トラブルが起きないように労働時間について企業側と従業員があらかじめルールを決めておくと良いでしょう。
たとえば残業をする場合には、従業員が自己判断するのではなく上司に事前に相談することも大切なことです。
自身では、今日中に終わらせなければいけないと思っている業務であったとしても上司側からすると急ぎではないと判断するケースもあります。
無駄な残業をしないことは、従業員の心身の健康を守れるのはもちろん、仕事のモチベーションアップにもつながります。
従業員と上司が積極的にコミュニケーションを図り、互いに労働時間に理解を深めるようにしましょう。

■残業について

テレワーク中の賃金を正しく受け取るために、まずは残業について正しく理解することが大切です。
労働基準法第32条を確認してみると法定労働時間は、1日8時間、1週間40時間の労働時間を指しています。
この法定労働時間を超えた時間外労働は残業とみなされるのが特徴です。
とはいえ、従業員によって契約で定められている労働時間には違いがあります。
まずは、自身の労働契約で定められている所定労働時間を確認してみると良いでしょう。
たとえば、午前8時~午後5時までを所定労働時間として勤務している方の場合、お昼休みの1時間を除いた8時間は通常勤務となります。
午後5時~午後6時までは法定内残業1時間、午後6時~午後7時までは法定時間外残業1時間と考えます。
この中でも法定時間外残業には、割増賃金が支払われるので覚えておくと安心です。
ここで注意しなければいけないのは、割り増しになるのはあくまでも法定時間外残業であり、法定内残業には賃金は支払われるものの割り増しにはならないという点です。
法定時間外の割増額は通常賃金の25%となっており、時給1,000円の場合、1,000円×1.25=1,250円となります。
テレワークであったとしても通常勤務と同様に所定労働時間を過ぎた場合には、残業代の支払いが必要です。
決まった労働時間を超えて勤務をしているのにもかかわらず必要な賃金が支払われないとなると企業側と従業員との信用問題にも大きく関わります。
お互いに信頼関係を失うことなく必要な賃金のやりとりが行えるように労働時間の管理を怠ることなく行いましょう。

■残業代の未払いトラブルが増えている

労働時間に合わせて決まった賃金を支払うことは企業側の義務ですが、残念ながら必要な賃金を支払わず未払いで悩む従業員もいます。
このようなトラブルやリスクを回避するには、上司とのコミュニケーションを積極的に図ることも必要ですが、長時間残業を防ぐために自己管理を行うことも大切です。
テレワークは、自宅でリラックスしながら勤務できるといったメリットがある一方で、しっかりと自己管理を行わずにいると今日中に終わらせなければならない業務を時間内に終了できなくなります。
長時間残業を防ぐには、まずは今日しなけばならない業務内容を把握することが大切です。
また、上司や従業員同士のコミュニケーション方法としてメールや電話で頻繁にやりとりすることも多いかもしれません。
直接顔を合わせることなくやりとりしなければならないとなるとお互いに相手の伝えたいことを理解するまでに時間がかかってしまうこともあるでしょう。
しかし、上司や従業員同士でこまめにコミュニケーションを図ることも大切ですが、事前にメールや電話の利用頻度を決めておくことも時間外労働を防ぐコツと言えます。
また、上司側においても従業員が所定労働時間を超えて長時間にわたり勤務を続けてしまうことがないように注意喚起を行うことも求められるのです。
テレワークは、人によって働きやすさには違いがあり、孤独な空間の中で業務をすることに苦痛さを感じる人もいます。
仕事のモチベーションが上がらず一人で従業員が悶々と悩んでしまうことがないように上司が適切なアドバイスを行うなど、共に解決策を見出すことも必要です。

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